あれから3年。長かった1。散々ぶちぶち文句を言っていたが、去年からやっと海外旅行が現実的になった。2022年9月7日をもって日本に入国する際の検査結果の提出が不要になり、ワクチンの接種証明書だけでよくなった2からだ。

準備編

主題は久々に旅行したポエムなので、準備編はただの記録。読み飛ばしてください。

注意

本稿の情報は2023年3月現在のものです。特に出入国の情報は最新の情報を確認してください。

契機と計画

検査なしで入国できるようになったとはいえ状況は流動的なので、どうせいろいろコロコロ変わるんだろうと思い3様子を見つつどこなら現実的に行けるかを考えていた。のだが、思ったより状況は変わらずいろいろな制限が緩和する方向に進んでいるので、諸々の都合がつくタイミングで本当に旅行することにした。

とにかく余裕がないので出かけられるのは最大で3日程度。私はどちらかというと同じ場所に何度も行くよりは一度も行ったことがない国に行きたいので、近場で行ったことのない国のなかで飛行機の便が都合良くありそうなところを探すとベトナムが浮上してきた。羽田-ホーチミン間はJALもANAも夜行の便があり、往復ともそれを使うととても効率よく移動することができる。JALで往復とも取るつもりだったが帰りがとれなかったのであわててANAで抑えた。特にこだわりがないので(LCCでさえなければ)どこの航空会社でもいいんだが、今回はJAL/ANAの直販が一番安そうだったのでそれで。

  • 0日目
    • 深夜に羽田空港へ
  • 1日目
    • 1:30 JALでホーチミンへ。6時ごろ着
    • 9時頃の便でダナンへ。10時半ごろ着
    • タクシーでホイアンへ
    • 観光、ホイアン泊
  • 2日目
    • 観光のあとタクシーでダナンへ
    • 12時頃の便でホーチミンへ
    • 観光・買い物
  • 3日目
    • 観光・買い物
    • 18時頃ホテルを出る
    • 23時頃 ANAで羽田へ
  • 4日目
    • 6時頃 羽田着

このような旅程となった。最初は単にホーチミンに2泊するつもりだったのだが、ホーチミンに見るところがあんまりなさそうだしもっと攻められないのか?見に行ける世界遺産はないのか?と考えていると古都ホイアンがダナン国際空港から近い(タクシーで30分くらい)ことを見つけて、1泊をホイアンで過ごすことにしたのであった。ホーチミン-ダナン間は頻繁に飛行機が飛んでおり、割と日程の自由度が高い。本当はハロン湾に行きたかったのだがハノイから遠くかなり厳しそうだったので諦めた。

入国の準備

なにせ海外旅行はコロナ直前、2019年末のポーランド・ブルガリア旅行以来だ。何も覚えていない。3年も日本から出なかったなんて一体いつ以来なのか記憶にない。本当に長かった。そして世界はめっきり変わってしまった。

要するに行きたい国の入国条件と日本の入国条件を抑えておけばよさそうなので、順番に確認した。

日本入国(帰国)

前述のように出発前の検査は不要になった。ワクチンを打っていればVisit Japan Webの検疫のところで接種証明書を提出するだけでよい。ただし提出したあと人力で確認する仕組みになっていると思われ(クールジャパン)、少なくとも数日はかかる。登録はお早めに。証明書はデジタル庁の証明書アプリから出力することができる(画像の形式で保存できる)。このJPGをVisit Japan Webに提出すればOK。アプリの利用には、マイナンバーカードとパスポートが必要。

また、接種証明書は日本への便に搭乗する前のチェックイン時に必要だった(後述)。これは航空会社にもよるのかもしれないが、入国条件を事前に航空会社に確認させるのはよくあることのような気がするので、どこでもやっているのかもしれない。ともあれ、印刷して持っていくのがよさそう。ちゃんとチェックされた感じではなくてぱっと見でOKって言われたので、確認できればなんでもいいのかもしれない。

Visit Japan Webでは検疫に加えて税関の情報入力が出来る。以前は機内で申告書が配られていたが、あれがWebに置き換わったものだ。しかし後述のように実際のフローが最悪で、かつ紙のフローもサポートされている(ANAでは機内で紙の配布も希望者にはされていた)ようなので紙でやってもいいかもしれない。Webへの入力自体はすぐなのでやっておいて損はないだろうが、急ぐ人は機内で紙の記入をしておくと税関で紙と電子のうち早そうなほうを選べていいかも。

ベトナム入国

驚くほどなにも要件がない。こういう割り切りが日本には足りないんだよな。

Covid以前からベトナムの入国時にはまず間違いなく帰国便のeチケットを見せろと言われ、持っていないと面倒なことになるらしいという話であった。この話を聞いていてもいなくても帰国便のeチケットは持っているので別に構わないなと思いつつ身構えていたが、結果的に今回は何も求められなかった。

またベトナムの公式な情報としてはUSD10000以上の保険への加入が必須ということである。こちらも何かしらいつも契約しているのだが、今回は契約書にCovid-19がカバーされると明記されている損保ジャパンのやつにした。もちろん保険証も印刷して持っていったが、結果的には何も求められなかった。

特にビザも不要なので、パスポートを出して、スタンプをもらうだけ。懐かしさすら感じる。

その他

ホテルは適当にbooking.comでとって、国内線はベトナム航空のWebからとった。

いままでは現地でSIMを買っていたが、Pixel 7 Proを買ったのではじめてeSIMが使える。ということでGIGAGOの7GBのやつを買っておいた。買うとQRコードが発行されるので、これを事前にスマホにインストールしておく。Android上で操作してSIMをActiveにして、そのSIMから所定のSMSを送るとSIMがActivateされて利用期間のカウントが始まるらしい。なので、SIMがスマホにInactiveと表示されているところまで事前にやっておいた。

あと東南アジアではGrabというUberみたいなやつが主流らしく、へたにタクシーを使うより安心ということなので準備をしておく。PixelにアプリをインストールしてSMS認証をしておいて(eSIMによってはSMSが使えないものも多いので、日本でSMS認証だけやっておくとよい。現地では使えなくても特に問題はない)、使うカードの登録まで済ませておいた。

Before covidからの差分まとめ

  • 日本入国にVisit Japan Web登録が必要4
    • ワクチン接種証明書が必要
      • 接種証明書アプリの利用にマイナンバーカードが必要
  • 訪問先の入国規制にあわせた対応が必要
    • ベトナムの場合は旅行保険くらい
  • 旅行保険はCovid-19がカバーされると明記されているものにするのが安心
  • 時代はeSIM(いまさら)

旅行編

行くぞ!!!(旅行編はポエムなので、こちらもこちらで読み飛ばしていい)

出発~機内

土曜1:30発の深夜便なので、ふつうに金曜の仕事を終えてから荷物の最終確認をして出発。久々だしいちおう早めに、と22時台に羽田に到着。しかし出国は以前と大して変わっていないので、一瞬でチェックインから出国まで終わってしまう。いちおう着てきた上着(以降ずっと重荷となる)をスーツケースに突っ込む。

以前はいろいろ開いていたような気がするのだが、国際線ターミナルは以前の賑わいを取り戻しているとは言いがたく(日本人も少ない印象)、店も早く閉まるところが多い。23時には免税店も全て閉まっており、カフェが1軒やっているだけであった。とにかく暇だったので、列をなしているカフェのレジでビールとサンドイッチを買い、ひとりで3年ぶりの出国を祝った。この紙カップを見ると野球場かなという気持ちにしかならんが。

Asahiとロゴの入った青い紙カップがテーブルの上にある

そして搭乗。

搭乗口上の画面表示。ホーチミン 定刻1:30 JL79と表示されている

搭乗客が異様に少なく、搭乗開始と同時にLast call表示となっていた。グループ1から立て続けに呼ばれ、一瞬で搭乗完了。

B787の2-4-2配置だったのだが、中央4席の通路側にしたところほか3席には誰もいなかった。連れでない人と隣り合っていた人はいなかったのではなかろうか。窓際にしていたら一人で座れたかもしれないのが悔やまれる。ともあれ6時間、まあ多少はマシに過ごせた。機内はいちおうマスク着用の依頼が出ているからか、全員マスクをしていたようには見える。

ホーチミン到着~ホイアンへ移動

到着したらPixelの電源を入れて、SIMをActiveにして、所定のSMSを送る。説明のPDF通りにやったらあっさり開通した。なんと降機前には通信できる状態になっていた。令和~

そして飛行機を降りた瞬間、海外旅行というものを思い出した。この瞬間に海外旅行の30%くらいの価値があると思う。知らない匂い、温度、湿度、電話番号のフォーマット、音。端的に言うとほこりっぽく暑く湿度が高い。

いろいろ身構えていたが、入国は前述のようにあっさり完了した。パスポートにスタンプが増えるのも3年ぶりだ(エモがバカになっている)。そして荷物を受け取り、両替をするか迷って(どうせこの先でできるだろう、ここは一番レートが悪いはずだ)やめて、税関をぬけてターミナルから出た。

タンソンニャット国際空港の国際線ターミナルから出たところ。タクシー乗り場、椰子の木などが見える

どこでもそうだが、国際線ターミナルの中は不思議な緩衝地帯だ。通貨や言語は切り替わっていて入国も済んでいるのに、制限エリアだからスタッフと旅行者しかいない。そのターミナルを通過するプロセスの最後、制限エリアから出る瞬間、ここに海外旅行の30%くらいの価値がある(ここまでで合計60%です)。その国の喧噪がそこにあり、五感がいっせいに違和感を訴えてくる。こうなるともう何をしても楽しい状態に入ってくる。たぶん金盗まれても喜んでたと思う。

3時間後の便でダナンへ向かうので、国際線ターミナルから国内線ターミナルへ。数分歩くと着く。

タンソンニャット国際空港の国内線ターミナル遠景。入り口の屋根とタクシーのピックアップレーン入り口が見える

この辺で両替できるところを探すが見当たらない。ATMでRevolutのカードを試してみるも引き出せず(あるあるすぎる)。まあいいか、あとから考えよう。

国内線のチェックインとセキュリティチェックも一瞬で終わり、搭乗口で延々暇をつぶすことに。腹も減ったのでまずはなんか食べるか、ということで適当にレストランに入ってワンタンと肉みたいなものを頼んだ。ヌードル(フォー)がデフォルトで含まれるのかと思っていたがそのようなことはなく、ワンタンスープが出てきた。

ワンタンスープ。澄んだスープの中の野菜と肉が見える。

うまい。ちなみにこのあとさらに暇だったので別の店でWagyu Phoを食べた。これもうまい。

飛行機の搭乗を待っていたら小さいゴキブリがバッグの上に乗っているのを発見。叩き落として倒した。そしてダナンへ。

ダナン到着時の機内からの光景。翼とダナン国際空港のターミナル、空港名の看板が見える。

ダナンの国内線ターミナルで両替できたので、とりあえず1万円を現金にした。レートは悪い。以後カード決済とATMからの出金だけでやっていこうと決めた。

そしてあらかじめ設定しておいたGrabアプリでホイアンのホテルへ車を呼んでみた。すぐに車が見つかり、ピックアップに向かっています、と出る。次の瞬間スマホが鳴り、ドライバーから音声通話がかかってくる。この後も含め、ベトナムでGrabを使うとまず間違いなくこのパターンになる。通話の品質も悪くドライバーが英語を話すこともほぼないので、意思疎通は困難。GPS情報と車のナンバーの情報を手がかりにがんばってドライバーを探すことになる。何分か右往左往したあげく落ち合うことができた。車は快適でドライバーも丁寧に応対してくれる。空港を出るときに駐車場料金(10000ドンくらいだったか)を払わされるので、現金をもっていてよかった。ちなみにこの旨はGrabアプリでシステムからのメッセージがおしえてくれる。あとから気づいたが。

大都会という感じのダナンから抜け出し、海沿いを30分くらい走ってホイアンへ。ホーチミンほどではないが十分暑い。

ホイアン観光 Day1

ホテルにつくと、おっちゃんが1枚の地図を出して、ねっちり丁寧に地図に書き込みながら町の見所とおすすめレストランを教えてくれる5。この安宿の感じも懐かしいわね……。

ホテルを出てすぐの交差点で信号がないものだと思い込み、車とバイクをよく見ながらクラクションを鳴らされつつ横断歩道を渡るというミステイク。反省してその後は信号に従うことにした(が、ホイアンにほとんど信号はない)。

早速、教えてもらったバインミーの店へ。Google mapのレビューも異様に多く、どうもかなり有名なところらしい。このBánh mì Phượng(ばいんみーふーん)で食べる。

Bánh mì Phượng(ばいんみーふーん)の外観。店が木に覆われており、前の道を忙しくバイクが行き交っている。

店内は混んでいたので道ばたで立ち食い。

手に持ったバインミー。固めのパンに具を挟んだサンドイッチ。

これがうまい。とにかくうまい。ほどよい味付けと新鮮な野菜、ニラ&パクチーのアクセント。あかんこんなもんばっか食べてたら健康になってまう。ベトナムは飯がうまい。これだけは覚えて帰ってください。アジアはこれがいいよな。

腹ごしらえも済んだので、適当に散策する。有名な橋とは別に映えスポットの中心みたいな橋( Cầu An Hội )があり、この付近が混み合っている。夜はすごい人混みで歩くのも大変。

ホイアンのアンホイ橋

市場があるので眺めていたらマンゴスチンを発見。1kgで1200円くらいと全く安く感じない(相場は知らんが)が、とりあえず買う。そういう病気なので……。ホテルの冷蔵庫に入れて冷やしておく。

さらに適当に歩いていたら暇そうな船頭のおばちゃんに声をかけられる(客引きには空港以来ずっとあっていたが)。曰く5ドルで30分、船にのらないかと。一人で?と聞いたらYesということなので、安いし乗ってみることに。エンジンがついていて20人くらいは乗れそうな船を独り占め。

川を行く船上から撮った景色。別の船が夕日に向かって進んでいる。両岸の景色が遠くに見える。

河口のほうに進んでいって引き返してくるだけなんだけど変な橋をくぐったり、普通の橋をくぐったりして、思ったより楽しかった。船の上を適当に動き回っていいのが自由でいい。一人で船に乗っている客はほかには見当たらなかった。ちなみにライフジャケットは貸してもらえて、ほかの船に乗っていた客もほとんど全員つけていたので何らかの規制がちゃんとあるのだろう。

船を降りて、日没にむけてアップを始める。日の出日没の前後はゴールデンタイム、ナショジオの本にもそう書いてある。

カフェの店頭。木と花に覆われた軒先と、その下で飲食する観光客

観光客もだんだん増えてきて、カフェでのんびりしている人と映え写真を追い求めている人に分かれている。自撮りはもう流行らないのか、お互いの映え写真を撮り合っている人が大半だった。

夕日に照らされる川岸の手こぎボート。提灯が準備されている。

同上。こちらは逆光。

アンホイ橋の周辺の映えエリア6は水深が浅いらしく、手こぎボートしか浮かんでいない。ここで提灯とともに船に乗るのが定番の映えコースなのかもしれないが、ちょっと暗い時間に揺れる場所にいくのは(手ぶれの観点から)気が進まないので、見るだけにとどめる。

いよいよ日没。提灯がともり、人出も最高潮になる。

日没寸前の通りを行き交う人たちとそのうえの提灯

夜の通りと人混みと提灯

夜の川にうかぶ多数の手こぎボート。それぞれの上には提灯が光っている。

一応三脚を持っていってはいたが、そこそこ明るいのと人混みがすごくフットワークを軽くしたかったので使うことはなかった。手持ち1/4秒に挑戦(成功率10%くらい)。上の3枚はいずれもそうだが、ブラックミストと夜景は相性が良い。

夕飯を食べて、ホテルに戻る。冷やしておいたマンゴスチンを食べる。なんとなく新鮮そうだなと思った通り、傷んでいるところも無くとても美味しかった。

半分にカットされて食べる部分が露出しているマンゴスチンが皿の上にある。奥には丸ごとのものがいくつか転がっている

飛行機で正味4時間くらいしか寝られなかったので眠い。シャワーを浴びてすぐ倒れて1日目は終了。

ホイアン観光 Day2

明け方は大雨が降っていたようだが、日の出前にはあがっていた。日の出前後の良い時間が見たくて町へ出て行く。

ベトナムで見かけたのはほとんど犬だったので寂しかった(そしてすこし怖いから近寄りづらい)が、ここにきて猫を発見。

コンクリートの段差の上の猫

街路樹に咲いていた花が雨で全て地面に落ちていた。

街路樹の真下に赤い花が落ちて一面に広がっている。背景の道路は自転車が走っている

市場をふらふら歩く。朝早いので観光客はいないが、人々がいろいろと仕入れているような感じで活気がある。

市場の様子。道の両側に店が並んでいて、地面や机に青果が並んでいる

ここで前日も行ったバインミーの店にまた行って、頭が悪いのでこんどは2つたべてしまった。ここまで累計3バインミー。1つ200円くらいなのもあり、ついつい食べてしまう。朝は客も少ないのだが、店員さんは忙しくバインミーを作り続けていた。いろいろと注文が入っているんだろうな。

このあとは昼の飛行機にあわせて10時頃ホテルを出ればよいので、それまでなんとなく町歩き。

黄色い壁の家の玄関の周りを木と葉、花が覆っている

通りに提灯がぶらさがっていて、右側の軒先は花で覆われている

川の対岸。一列に椰子の木が生えている

通りに面した家の壁。一階の軒先が草で覆われている。

通りに面した家。2階部分の壁が花に覆われている

ホイアンの通り。車とバイクが行き交う十字路

そしてホテルに戻ってチェックアウト。するとホテルのひとがなにやら弁当のようなものをくれた。お菓子の詰め合わせのようなものと、なんとバインミー(どうして……)。同じ店のもので味は折り紙付きであるが、これで通算4バインミーである。

透明なパックに入ったお菓子詰め合わせ。ちまきのような見た目のもの、まんじゅうのようなもの、カップケーキのようなものがある

Grabで車を呼んで空港へ。途中ドライバーが外を指さしてなにやら言っているのでなにか見所でもあるのか?と思って外を見ていたところ、なにやら路上に停車し、外に出て行った。用を足していたらしい。

なんだかんだで時間がギリギリになってしまい、お菓子詰め合わせとバインミーをぶら下げたままチェックインし、セキュリティチェックを抜ける羽目に。悪目立ちしそうだなと思ったが、タピオカドリンクみたいなやつをぶら下げたカップルなんかもおり、どうということはない。やっと搭乗口でやっとバインミーをいただく。時間がたっているのでパンが多少やわらかくなっているが、それでもうまい。匂いがきついので飛行機に持ち込むのは躊躇われるし、ここで食べられてよかった。ところでここでまた小型のゴキブリを見た。

ホーチミン観光 Day1

前日に下見(?)してあるのでホーチミンでは迷うところはない。ソニー銀行のカードでATMに再チャレンジ。こちらはあっさり現金を下ろせた。

Grabで車を呼んで、場所がわからず(電話は会話できず)少し待たせてしまったが首尾良くホテルへ。ホーチミンは30℃を超えておりクソ暑い。早速ホテルの周辺をうろつく。

ホーチミンは大都会なので、道も広く、信号がある交差点が多い。そしてその信号が青だとしてもバイクがガンガン走ってくるので、ちゃんと走ってくるバイクを見ながらその間を歩いて渡る必要がある(変に加減速せず淡々と歩いて行けば勝手に避けてくれる)。ちなみに信号がない交差点ではなおさらなので、多少慣れが必要。

ホーチミンの通り。広い道を多数の車とバイクが走っている。背景には高層ビル。

ホテルの周辺で軽く買い物をしていたら高島屋を発見。そんなんあるのか。ローマ三越はこぢんまりとしていたが、こちらの高島屋は日本のものと遜色ない立派な店構えで中のテナントも日本のものと見まごうばかりの一流ブランドや日本の食べ物の店ばかり。逆に興味深かった。

なんとなく大通りを歩いて行ったりして、暗くなったので夕飯を食べた。評判のよい有名店で非常に混み合っていたが運良くたまたま空いていた席に座らせてもらえてラッキー。

魚のグリル。たくさんの生野菜と緑のソースが添えてある

この魚(ライギョ)が最高にうまかった。生の胡椒と生姜とネギといっしょに焼いていたらしく、素晴らしい香りであった。胡椒の清涼感がじつにアジア的でよい。

適当にビールを買ってホテルに戻って飲みながらだらだらして寝た。

ホーチミン観光 Day2

まずは統一会堂に行った。ベトナム戦争で陥落した当時の大統領宮殿がそのまま残っていてかなりおもしろい。

統一会堂外観。広い芝生、噴水、大きな建物、ベトナム国旗

敷地内には南ベトナム軍から鹵獲したF-5E戦闘機やサイゴン陥落の瞬間に突入したT-54が展示されている。建物の中は普通の?大統領宮殿という感じではあるのだが、地下の防空壕が面白かった。緊急時の大統領執務室なんかも見られる。当時戦況の把握に使われていた地図などがそのまま貼ってあり妙な迫力がある。

地下壕内の大統領執務室

一通りみて出口に腰掛けていたらベトナム人の観光客のおばあちゃん(82歳といっていたと思う)に話しかけられてすこし雑談をした。ここは入場券を買って入るエリアなのでこのようなこともあるが、基本的に外で話しかけてくるのは物売りか靴磨きばかりでやや鬱陶しい。束の間のほっこりタイムだった。

その後も延々あるいてランチの店を探す。やや中華寄りの店で、鰻の土鍋蒸しのような料理があったので頼んでみた。ベトナムらしい香草といっしょに蒸されたうなぎはそれはもううまかった。

鰻の土鍋蒸し。野菜とともに鰻が蒸されている。

その後は市場や繁華街をあてもなく歩いていた。あとなんかやたら高いビルの展望台にいってみたりとか。

ホーチミンの市場近くの通り。車も人通りもある

ホーチミンの観光客が多い通り。提灯が下がっていてかわいらしい見た目のカフェなどが並んでいる

適当に歩いているとスーパーなどもあるので中に入ってフォーの販売状況の調査などをしていた。私の家の近くでよく売っているフォーがおいしいので常備しているのだが、ベトナムでも売っていた。比較的高級ラインらしく、60円くらいする。もっと簡素なパッケージのものは40円くらい。あとは現地の一番安いビールが70円くらい?だと思う。安すぎる。

そしておもしろそうなカフェを発見したので入った。ベトナム名物のエッグコーヒーの有名店らしい。エッグコーヒーと聞くとびびるが、要はカスタードクリーム入りコーヒーみたいなもので、つまり(甘いけど)おいしい。外のテラスから景色を眺めつついただく。

ビルの3階のベランダに設置されているカフェのカウンター席。テーブルから道路に物が落ちないようにする柵が高さ5cmくらいしかない。背景には車が行き交う大通りと公園。カウンターにはドリンク。

帰国

最後に早めの夕飯をたべて、行程は終了。ホテルに戻り荷物をスーツケースに詰め、Grabで車を呼んで空港にいくだけ、のはずだった。

ここでなぜかGrabが利用上限に到達したとのことで使えず。タクシーを呼ぶか?と5分前に聞かれて断ったホテルのフロントのおねえさんにやっぱりお願いしますと言って呼んでもらった。まあホテルから呼んでもらえば大丈夫でしょう。特に問題なく、800円くらい?で空港までつれていってもらえた。メーター式と聞いてはいたがメーターがスマホアプリでびびった。そういうのもあるのか。

空港にはまた例によって早めに着いたのだが、チェックインカウンターは空いていなかった。ANAといえどもずっと開けているわけではないようだ(それはそう)。適当に時間をつぶし、チェックイン。中国系のハキハキとした英語を話すスタッフと会話していたら突然彼の口から「ワクチンショウメイショ」と言われ一瞬混乱したが、ワクチン接種証明書のことだった。親切のつもりなのだろうが、こっちは足りない脳内キャッシュを全て英語で埋めて必死で会話しているので、突然日本語を出されるとフリーズしてしまう。ともあれ、印刷しておいたワクチン接種証明書(デジタル庁のアプリから海外用の画像を出力して印刷したもの)を見せたらすぐにOKとなった。

タンソンニャット国際空港には無料のシャワーがあるという話を聞いていたので、シャワーは浴びないまでも着替えようと思って(日本は寒かろう)服を持って行った。シャワーは案の定トイレと同じ床の続きにあり、更衣室のようなところも全くないハードコアなものだったのでおいといて、トイレの洗面台で着替えていた。ふと上をみると見たことないレベルの大きさのゴキブリがいらっしゃった。これでこの旅、出発ターミナルでゴキブリを見た確率は100%である。刺激しないようあわてて着替えて逃げだした。

そして最後の晩餐(さっき夕飯を食べたことは忘れるものとする)にフォーを食べたりしつつ待ち、搭乗。帰りはほぼ満席だった。非常口座席にしたので比較的快適だったが(荷物置くとこなくて困るが)、隣のベトナム人のおばちゃんが床に長座したり床にひざまづいて自分の席に顔を伏せて寝るなどのスーパープレーを連発してCAさんにそれはちょっと、、と言われたりしており落ち着かなかった。

ちなみにベトナムの人はマスクする人としない人が半々くらいの感じで、する人は屋外でもするし、しないひとは屋内でも機内でもしないような感じに見えた。機内ノーマスクでも別に怒られているようには見えなかったが。

そして、寝ていたらあっという間に羽田に到着。あっけない旅だった。

降機後にみた飛行機 B787。背景に朝日が見える

飛行機を降りるのが全員一律ではないらしく、日本人(あるいは乗り継ぎなし)から下ろされた。この段階でややカオス。そして降機すると、Visit Japan Webの青い画面をご用意くださいと叫んでるスタッフが無数にいる。無数に。こんなにいる? 当然準備しているのですぐに出せる。何十人ものスタッフに青い画面を出せ出せと言われながら通路を通り、画面を1回見せたら検疫は完了。これ自体はよかったと思う。

入国は自動化ゲートであっさり完了して、問題は税関。

これもVisit Japan Webに入力済みだからいきなり係員のところに並べばよかろうと思ってしまうがそれはNG。正解は、その辺に並んでいる自動受付の機械にパスポートとVisit Japan WebのQRコードを両方同時に見せて顔認証をして、そのあとに並ぶ必要がある。なんで???

ちなみに機械にはパスポートとQRコードを同時に提示するよう指示されるが、もたもたしている間にスマホの画面がロックされてしまい本当に同時に読ませるのは容易ではない(パスポートを片手で開いて保持しておける人間がどんだけいるんだ)。たぶんパスポートから読まれるので、まずパスポートを読ませ、そのあとQRコードを読ませるのでよいと思うし(というかそれしか普通できない)、そう案内したらいいんじゃないのか。

どう見ても紙の申請書を持っていきなり係員のところに並ぶほうが早かったです(紙のブースと、電子のブースが分かれてはいるが、前者の方が圧倒的にすいていた)。

ともあれ、税関が理解不能なプロセスになっていたことを加味しても全てが一瞬で終わって入国が完了した。時間的には以前と大差ないところまできている。混んでたら時間がかかるのは一緒だし。このあたりも含めて、いろいろとBefore covidに戻りつつあるなとは思った。ベトナムの観光客も(日本人は少なかったと思うけど)たくさんいたし。

なにより、やっぱり海外旅行は楽しいなということを再認識したことが最大の収穫といえる。やっぱこれだわ。次はどこに行こうか。

  1. 将来読み返したときにわけがわからないと思うので補足すると、Covid-19のパンデミックにより2020年初頭から海外渡航が困難(おもに各国の入国に伴う検疫が大変)になっていたのであった 

  2. https://www.forth.go.jp/news/20220903_00001.html 

  3. 実際に最近も中国と揉めて中国への入国なり中国からの帰国なりが難しくなったりしているらしい 

  4. 厳密にはVisit Japan Webは必須ではなく、接種証明(あるいは陰性証明)が必須 

  5. 過去の経験から、この手のやつはリベートの発生してそうな微妙なところを紹介されるもんだとばかり思っていたのだが、ここで教えてくれたのはどこも定評のある定番の店ばかりだった。良いホテルであった。 

  6. 便宜上映えエリアと呼んでいるが、提灯や橋よりその辺の通り、とくに花や草木と調和した建物のほうが美しいと思う。