電源タップの品質の話が盛り上がっていたので、自宅のを全部交換した。

ある電源延長ケーブル(電源タップ)が「最高」だというツイートがあり、それに対して内部の品質が低いという指摘がなされていた。インターネットでよく見る光景である。そこで自宅の環境を振り返ると、「最高」のものを筆頭に引っ越す前から使っているタップが多数あり一体いつから使っているのか見当も付かない。良い機会なので、鉄板という噂のザ・タップXに全て置き換えることにした。とても内部の評判が良いのに全然高くないからすごい。Amazonだとバリエーションによってはぼったくりなのでヨドバシで買った。

だいたいの場合はもともと大したポリシもなく長さと口の数で適当に選んでいただけなので、単純に置き換えればよい。5カ所くらいはこれで置き換えた。ちなみに、ザ・タップFという商品があり、3口でケーブルが30cmのラインナップがある。長さ以外はXと同じようで、なぜ商品名が別なのかは不明。相変わらずパナソニックの考えることはよくわからない。壁に直接刺すタイプの3口タップはこれで置き換えた。

問題は、例のタップが「最高」だとされている理由が必要な箇所である。つまり電気部品としての品質以外の要求に基づいて選んでいた箇所だ。うちの場合は大きく3つある。雷ガード、クソデカACアダプタへの対応、壁面への「固定」である。順に述べる。

雷ガード

ルータを置いている場所などで、雷ガード付きのOAタップを使っていた箇所がある。ザ・タップXにそれはないので、単体売りの製品を買って根元につけた。60000Vまで対応だから偉いという評価が散見されるが、これにどのくらいの意味があるのか、ほんとうに重視すべき指標なのかはさっぱりわからない。どのみち精神安定のためにつけているというのが実際のところなので、存在感があればOKとする。

クソデカACアダプタへの対応

どうもコストを追求すると雑なACアダプタを採用したくなるものとみえ、たくさんのクソデカACアダプタが存在する(ここでは、一般的なコンセントに差すと隣の口が使えなくなるものをそのように呼ぶこととする)。定義からして迷惑な存在であり、何らかの対策が必要である。

タップのなかには、口の間に距離をとっていたり、角度をつけてあったりしてクソデカACアダプタが刺さっても口を塞がないことを売りにしている商品が多数ある。実際これはかなり便利で、私も例の「最高」のものを使っていたのはこの要因が大きい。クソデカACアダプタが全て悪い。

これはもう仕方ないので、短い延長コードを使って対応することにする。サイズによっては前出のザ・タップFで対応可能であるが、最悪の場合(本当に最悪だよ)延長コードX(驚くべき商品名である)を使って対応した。見栄えやスペースの使い方が悲しいことになるが、やむを得ない。ザ・タップX自体はかなりコンパクトなので、お行儀の良いコンセントを効率よく詰め込めるぶん、1,2個なら許容できるかなという印象である。

壁への「固定」

「固定」と書いたのは、ほんとうは電源タップを固定してはいけないからだ。

テーブルタップを固定配線することは、内線規程により禁止されていますが、マグネットでの取付など容易に取り外しができる「仮固定」であれば許容されています。

とのこと1。ことコンプラに関してPanasonicの言うことであれば間違いはあるまい。

例の「最高」タップには背面にネジを引っかける溝があり、私はこれを使ってタップを壁に固定して使っていた。ルータを置いているところで使っているのだが、ここはとても狭く、なんらかの方法で壁への仮固定は必須である。壁に打ったネジに引っかける形がこの「仮固定」に該当するのか私にはわからないが、ともかくザ・タップXはこれに対応していない。先のFAQに答えが書いてあるが、ザ・タップXには「仮固定」をするためのマグネットがラインナップされている。これを使って壁に固定することにした。1セットで500円くらい。微妙に高いな、、と思わないでもないが、だいたい安い磁石はくっつかないと相場が決まっているので自分を納得させる。商品自体は普通で、両面テープでマグネットを貼り付けられるだけのものだ。純正品である必要はないと思う。

金属板を適当に買ってこれを壁にネジ止めし、そこに電源タップを「仮固定」した。完璧である。ひとつ注意は、口の数によってマグネットの取り付け個数が異なるということだ。2個で1セットであるが、ザ・タップXで最大の6口の製品には4個つけることとされている。これで固定の問題も解決した。

その他

別の選択肢

実はもともと最近刷新したデスク周りではもっと強そうな接地抜け止め形のものを使っていて、今回もこれらは交換していない。これの内部をレビューした記事は見たことがないが、Panasonicがこの値段と見た目で出しているんだから大丈夫だろう。タップXと異なり、ネジ穴(何に使うんですかね???)もアースもあり言うことがない。ひとつ注意は、抜け止め型(差したあとに回して固定するタイプ)はJISで挿抜耐久回数が100回と定められているとかなんとかで、要は頻繁に抜き差しする箇所にはまったく向いていないらしい。今回も家中をぜんぶこの手のオフィスにありそうなやつにすることも考えたが、何よりベッドの横やキッチンに転がっていて良い見た目ではないのでやめた。

2Pケーブル

クソデカACアダプタは論外としてもACアダプタを使っている製品は多い。よくあるパターンはアダプタのAC側が2Pのケーブル(メガネケーブルともいう?)になっているものだろう。このケーブルは規格があるのかないのか知らんがありふれているので、20cmなど短いケーブルが市販されている。これを使うことで配線をシュッとさせる(そして禁忌とされているケーブルを束ねたまま使うことを回避する)ことができる。

アースつき(3Pコンセント)雷ガード

最大の泣き所がこれである。接地型コンセントに対応する雷ガード製品がほとんどない。なにか理由があるような気がする。雷ガードなんてプロは使わないとか…?唯一見つけた製品をとりあえず注文してみた。サンワサプライかどっかも出していたが、壁側が2Pっぽかった。なんでやねん。効果はおそらく永遠にわからないんだろうと思うのでこの項が更新されることはなさそう。

Panasonicさんへ

商品名に一貫性がなくて何がなんだかわからないからわかりやすくしてくれ。なにがXでなにがFなんだ。

そして頼むからサンワサプライとかエレコムみたいに便利な外形のザ・タップXを出してくれ。よくわからんカラバリ出してる場合ではない。この際商品名はなんでもいいから。

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