いわゆるファミリーカーである。

端緒

なんとなくそろそろ車があっても良いのではないかということになったため。

要件と車種選定

  • 国産・中古であること(ステークホルダーの要求)
  • 諸経費込み250万円くらい(特に根拠はない)
  • 全高1550mm以下(駐車場の制約)
  • 4WD(雪山に行きたい)
  • 予防安全性能が高いこと
  • 衝突安全性能が高いこと
  • 燃費不問(どうせロクに乗らないので)

だいたいのスペックで絞ると、カローラフィールダー/ツーリング、フィットシャトル、MAZDA 6、アテンザワゴン、レヴォーグ、インプレッサ(スポーツ)あたりが引っかかる。ADASまわりは最近トヨタもすごい進化していて、いま新車で買うならトヨタかスバルという感じのようなのだが、中古で数年落ちで考えるとスバル一択のように思われた。見た目だけで言うとマツダがよかったのだが、ADASの評判を見るとあまり選ぶ気にはならないのであった。スバルの弱点は燃費だが、そこは不問なのでちょうどよい。

レヴォーグが安くて(?)速くて荷物が積めてよかろうと思ったが、日・欧の衝突テストの結果を見ていると先代レヴォーグは後席の衝突スコアがあまり良くない。インプレッサスポーツの方がだいぶ良かったので、インプレッサスポーツに決定した。ちなみにレヴォーグも現行であればスコアがインプレッサスポーツ同様に良いのだが、言うまでもなく予算オーバーとなる。まあ予算といってもなんとなく中古車の検索結果を見ながら決めただけなのだが。

しかし、車のレビューを見ているとやれ剛性がどうの、サスペンションがどうのと評論家が宣っている記事や動画がたくさん出てくるが、まったく車に興味がない身からするとピュアオーディオの世界と大差ないように見える。たくさん乗ったら理解できるようになってくるのか?別になりたいとは思わないが……。

ちなみにインプレッサスポーツの購入者で最も多いのは60代らしく笑ってしまった。老人の車、インプレッサスポーツ。私もまた老人です。まあたしかに、若者は車を買わず、「若い人」はSUVを買っている印象が強い。

グレード選定

スバルは年次改良とかいって毎年仕様を変えるらしく(A、B、C型と変わっていく。型式の4文字目で判別できる)、5代目インプレッサは2019年ごろのD型で大きめのマイナーチェンジがあり、アイサイトにツーリングアシスト(高速道路でのレーンキープ)が入ったらしい。その他フロントカメラとか装備がもりもりな方がよかろうと思って装備の充実してそうな2.0LのD型を探すことにした。レヴォーグより安いので強気である。なおE型以降はマイルドハイブリッドがメインになり、ローエンドとSTIだけが純ガソリンみたいなグレード体系となっていた。正直スバルのe-BOXERはなんちゃってハイブリッドという印象が強く、全然買う気にならない。

2.0LのD型には2.0i-Lと2.0i-Sの2グレードがあり、後者の方が高くて標準装備のオプションが多い。中古車はどのオプションがついているのかをいちいち確認するのが面倒なので、上位グレードを買うと確認が楽で良いということに気付いた。ものぐさすぎる。

どのグレードに何の装備がついているのかというのはスバルの公式ページから主要装備表のPDFがダウンロードできるのでそれを見るとわかるのだが、過去の車種については削除されている。しかしInternet Archivesで探したところ見つけることができたので、それを参考にした。

  • 本革シート:汚しそうだし、ファブリックのほうがいい
  • リヤビークルディテクション:あったほうがいい
  • フロントカメラ:あったほうがいい
  • パワーシート:まああってもいい
  • ドラレコ/ETC:何かしら必要だけど無かったら後付けすればよい
  • 純正ナビ:ほしい(操作が車と統合されててほしい)
  • ナノイー:できればないほうがいい

SUV?

2024年現在、世はSUV全盛であり、SUVであらずんば車にあらずという空気が蔓延している。別にオフロードに行くわけでもないのに威嚇している猫のようなフォルムの車に乗るのも気が進まないので、特にSUVに乗りたいとは思わない。各社高さ1550に抑えたSUVを一応ラインナップしてはいるようなのだが、いかにも中途半端な雰囲気が出まくっているし、なおのこと選ぶ気にならないのであった。

EV?

EVはまだ時期尚早だろうと思いこんでいたが、思ったより充電スポットがあるようだ。考えられる遠出としては富士山近辺での天体撮影や湯沢あたりのスキー場があるが、そのくらいなら近くに普通に充電スポットがある1。御殿場周辺にもたくさんあるし、すばしり道の駅なんかにもあるようでびっくりした。しかし駐車場がマンションの機械式駐車場であり、充電器など望むべくもない。さすがにこれでは運用上の制限が大きすぎるので選択肢からは外した。中古だとロクに選択肢もないし、中古を買って良いのかもよくわからないし。まあ、そのうち乗ることになるだろう。今のうちにガソリンを燃やす体験をしておくべきだ。

購入

よくわからないので認定中古車で買うことにして(きっと安心だろう)適当に検索して問い合わせをする。車種を決めただけではまだ数が多すぎるので、適当に2019年式以降、30000km以下くらいで探してみた。

1回目は成約済みとのことだったが、2回目で問い合わせた車は現物確認のうえ注文することができた。D型の2.0i-Sで、車両本体価格170万(総額197万円くらい)。まあこんなもんだろう。いらないオプションを搭載していない個体を探して2.0i-Lにするともう2,30万円くらいは安くなりそうではあるが、それも面倒なのでさっさと決めた。営業曰く「本革シートとサンルーフ以外ほぼ全オプション搭載」ということで、前オーナーも考えるのが面倒な民だったのかもしれない。純正オプションのナビ(ナノイー搭載!!!!)もETC2.0もドラレコもついていた。ドラレコは後ろもリアモニターのカメラ(角度も解像度も微妙だが)を使って録画できる機種で、言うことがない。

駐車場など書類の関係で納車まで4週間かかったが、無事納車された。

認定中古車ということで買ったときに一通りのメンテナンスをしてくれると思ってはいたが、エンジンオイルからタイヤからワイパーのゴム、バッテリまで新しくしてくれたらしい。ありがとうスバルさん。逆になんでエアコンフィルターだけは交換してくれないのかよくわからないレベル。

湖岸に停めてある車の写真。白いインプレッサスポーツ。背景には湖と対岸の山が見える。

どうでもいいが、18インチの設定はE型以降STIグレードにしかなくなったので、このD型で新しくなったホイールのデザインはこの一代限りとなった模様。この後はSTIを除くと上位グレードの純ガソリン設定もかなり少なく、スバルが燃費のことを気にしないで(失礼)作った最後のインプレッサという感じはある。知らんけど。

買ってからやったこと

  • エアコンフィルターの交換(非常に簡単だと教えてもらったので自分でやった)
  • フロアマット:ぐぐって出てきたところに注文して、自分で敷いた。ラゲッジマット含めて2万円くらい
  • その他、ジャンプスターターとか三角表示板を買って放り込んでおくなど

乗った感想

良い感じ。久しく安いカーシェアの車しか運転していなかったので、新しくて良い車に乗っているという気になる。

ハンドリングがどうのという話は半信半疑であったが、実際にちょっと急なカーブでグッと切ってみると車が全然ロールせずスッと曲がったのには少し驚いた。平べったい?車を買った甲斐があった。

あと加速がしょぼいというレビューがよくあったが、普通に高速に乗るくらいでは全く問題なかった。Sモードにするとなおよい。新東名で「流れに乗って」走った感じ、高速でも十分に安定していて良い。ツーリングアシストも便利だ。

逆に気になったのは低速時(発進直後や渋滞にはまっているとき)に微妙にスムーズではない加速になる(大げさに言えばガクガクする)ことかな。なんかスッといかないことがある。

あと乗り心地があまりよくない。乗り心地にもいろいろあるのだと思うが、タイヤが225/40R18で固く(?)、剛性のありそうな感じの車体なので、地面に凹凸があったときにそれが同乗者全員にもれなく伝わる感じがあり、そういう意味で乗り心地がよくない。運転者としては見て分かる凹凸なのでべつに不快ではないが同乗者がどう思うかは不明。逆に変な(低周波な?)揺れが続くようなことはないので、車酔いにはならないかもしれない。知らんけど。

ナビはなんか15年くらい進化が止まっているような気がするが……解像度が若干上がって地図が若干リッチになったくらいか?車と統合されたUIとして据え付けのナビは必要だと思っているが、値段に見合った機械だとはあまり思えないというのが正直なところ。現行のクソデカ画面のやつであれば多少気分も変わるのだろうか。

気になるところはあるが総じて運転しやすく2快適に移動ができる、よい道具という印象。見た目も無難で良い。良い買い物でした。

今後

冬に向けてスタッドレスを買うのかオールシーズンタイヤにするのか悩むとするか。

  1. CHAdeMOの充電器でよいのか、十分なのか、など全くわかっていないが、あるにはある 

  2. 学生の頃乗り回していた実家のアルテッツァジータとほとんど同じサイズだった。勝手知ったるサイズ感だし、なんとなく愛着のある形状である