テレビ番組スタッフの「番組で紹介させていただけないでしょうか」に関する私見

今年の冬コミで本を頒布していたところ、コミケで「ちょっと写メいいですか?」と声をかけられた。写メという言葉遣いのなんというか10年前感はよいとして(テレビ業界ではいまでも使われているのか?)、その声の主が何らかのスタッフっぽいかったので使途を問うと、「TBSの有吉ジャポンでおもしろ同人誌を紹介したいので写真を使いたい」とのことだった。一も二もなくお断りした。理由を明確に言語化しておこうと思う。

まず本当に「紹介」するというなら門前払いにするつもりはない。話次第では前向きに検討したいと思う。しかし紹介するというなら本の内容を紹介すべきであり、内容に関する取材をするなり本を借りたり買ったりして読むなりしてから言うべきだ。よって、彼らがしようとしているのは紹介などではなく私の同人誌の表層の情報のみをネタとして使いたいということだと理解し、この表層のみの「紹介」から建設的なコンテンツを想起するのは私には不可能だった。よってお断りした。

「建設的なコンテンツを想起するのは不可能」というのは、要するに月曜から夜ふかし 1みたいな、変わった素人を捕まえてきて人を馬鹿にして笑いを取るようなものしか思いつかない、ということだ。有吉なんちゃらを見たことがないので予想することしかできないが、民放のバラエティ番組の程度の低さから予想するにこの程度のコンテンツにしかならないのではないか、と思えてしまう。

おおかた、「こんな本があるんですよ~(肉の固さ測定)」とご紹介いただき、すかさず芸人様が「そんなん食ったらわかるやろ、暇かこいつら」などとおっしゃりスタッフ笑いが入り、はい尺が稼げてよかったですね、とかそういった使われ方をするのだろう。もちろんこれは私の勝手な予想なので、同人誌に敬意を払った企画であるならその旨詳しくご説明いただければよいと思うが詳しいことは何も伝えられなかったのでお断りするしかなかった。

私は(そしておそらく他の同人作家の人たちも)別に出落ちのために同人誌を書いているわけではない。ニッチな分野における強烈なモチベーションにより、あるいは少数の読者の要求に応えるために中身を作り込んでいるはずだ。それを薄っぺらなコンテンツの材料にされるなど我慢ならない。

もちろん建設的なお話であればいつでも伺いますので、連絡ください。

Notes:

  1. 私はこの番組のような、他人を馬鹿にして笑いを取る番組が本当に耐えられない。でかい声でクラスの地味な人間をいじって笑いをとって自分がおもしろい人間だと勘違いしているタイプの人間と出演者がかぶって虫唾が走る。