技術書典2にサークル参加してきました

してきました。

同人誌を書くのもこの手のイベントに出展するのも初めてなのでいろいろと心配でしたがすべて杞憂で、とても楽しく過ごせました。あの大規模なイベントをスムーズに運営するのは本当に大変だと思うのですが、それを完璧にやられていた運営の方々にはただただ感謝と尊敬するのみです。本当にありがとうございました。そして私のブースに来て本をお求め頂いた皆様にも御礼申し上げます。売り切れを心配して雨の中長時間待って早めに入場していただいたのに完売もクソもなく本当に申し訳なかったです。

追記(2017/04/15):Comic ZIN様で委託販売中です、ぜひお求めくださいませ。

追記 (2017/08/27): おかげさまで完売しましたので、Kindle版を出しました。

部数

結論から言うと、200部刷った。冷静に考えると何の実績もない無名参加者としては異常な強気だし、売り子を頼んだ@ymrlには正気を疑われたが、次のような考えによる。

  • 前回の技術書典で持ち込み部数の中央値が100部前後で、8割くらい完売したらしい(ソース:mhidakaさんのエントリ
    • 今回は倍以上の集客を見込んでいるらしい(確かソースはvvakameさんのツイート、結果的にも正しかった)
      • よって200部いけるのでは?(来場者数以外のファクターの見落とし、1人あたりの購入数が変わらないという根拠のない前提)
  • まわりのオタクは軒並みAnovaを買っているし、オタクは肉食えれば満足するはずだし、低温調理器の本出せば入れ食いでは(認知の歪み)
  • 100部でも200部でも総額は大差ない(ほんとか?)
  • 数十部の余りなら夏コミに持ってけばいいじゃん(当選してもいない)

このように、砂上の楼閣どころか砂場の泥団子くらいのロジックによって200部にすることを決めた。あと真面目な理由としては、欲しい人がいるのに売れなかったらかなりつらいと思うので、在庫のリスクを俺がとって手に取ってもらえるならそうしたいなというアレ。結果、けっこうな損益分岐点の位置になりドキドキしてくる。

また運営に提供していただいているオンデマンド印刷もあるが、1冊800円以上?になってしまうので、700円という値段設定上見送った。あと、値段がけっこうギリギリになるまでわからなかったので、当てにするわけにもいかなかったというのも正直ある。1冊1000円にして部数を100部くらいにしておいて、足りなくなったらオンデマンドにするというのが賢いやり方なのかもしれない。なんで薄利多売戦略に出てしまったのだろう(自問)。

準備

さて、本はオフセット印刷(憧れのマットPPをくらえ)を200部という無駄にガチな準備であり、爆死しないためにも全力で販売する準備をする必要がある。いろいろ教えてくれたコミケ戦士の友人達に感謝。

  • ミニイーゼル 2つ(100円ショップ)
  • A4クリアケース(100円、お品書き立て)
  • 机上ポスタースタンド(1300円くらい)
  • テーブルクロスがわりの黒い布(600円くらい)
  • コイントレー(100円ショップ)
  • お品書き(A4, キンコーズで印刷)
  • ポスター(A3, キンコーズで印刷)
  • お釣り(100円玉を100枚)

余談だが、お釣りについては雑なモデリング 1をしていたが完全に外した。私はこの方法でお釣りに用意していた100円玉100枚を1時間で半分まで溶かしました。

 

告知ツイートで曜日を間違える痛恨のミス。

当日

 


本当に本ができていてすごい。オフセット印刷のマットPP追加、品質の高さを感じてとてもテンションが上がる。と同時に在庫の量にびびる。1冊4mmの厚さになるので、一直線?にひたすら積むと200冊で80cmの高さになる。重い。ほとんど売れなかったらどうしよう、、しかもこの手の印刷は予備として多めに刷り上がるものらしく、200冊の注文に対して222冊納品された。おまけされて嬉しいというより在庫リスクが1割高まったことについて暗澹たる気持ちになる。

 


コイントレーについては@ymrlに、初心者特有の無駄な本気装備と笑われたのだが、実際にやってみるととにかく便利 2だったので必須アイテムだった。

小雨の中開場、思ったより良いペースで売れていったが、序盤はほとんど100円玉が得られず、用意していた100枚は1時間で半分くらいまで減ってしまった。

 

この掲示を出してから協力してくださるお客さんが多くなり、ここからは±0くらいで推移した。

で、11時の開場から17時の閉場までの間に、なんと164部を売り上げることができた。これは完全に大成功なのでは。残部は40部ほどComic Zinに委託した。これは準備でき次第告知するから買ってくれたのむ。それでも残ったら夏コミに持ってこ。

なんとか黒字になったし、何より多くの人(そして自称ファンの方数名)に来ていただけて本当に嬉しかった。ありがとうございました。この金でなんかデバイスを買って制御して本を刷れるな?

仮に100ないし150部にしていたら完売御礼ということだったので、そちらが正解だったのかもしれないが、ほしいと言って頂いた人全員に行き渡ったという意味ではこちらが正解だったと信じている。ちなみに来場者数は一般3100人ということだった。晴れてたらもっと増えてたんだよなーと思うと、雑な部数設定はかなり良い線いっていたのでは?という感じではある。

ちなみに、サークルチェックの被チェック件数は最終的に当日昼ごろに50程度だった。この3倍以上売れたということになる。ただし、最後の24時間で倍以上になったし、1週間前までは10件くらいだった。おもしろい仕組みだと思うけど、時期を考えると部数を決める基準にするのは難しいと思う。

その場でのコミュニケーションなど

私も温度管理に興味があるんです、と仰っていたかたがお二方。一人は燻製の温度、もう一人はオーブンでのリフローとのこと。たしかにどっちも温度管理だし、やればできそうな気がする。燻製楽しそうだな、、、たしかに冷燻とか温度管理難しそう。

低温調理ってなんですか、何がいいんですか、とお尋ねになる人がけっこう多かった。

友人に配るので、と3冊買ってくださった方が。

あと、表紙の写真はどこで撮ったのですか、とお尋ねいただいたのには驚いた。これはチェコのミクロフという町なので、機会があれば是非と言ったところ、こんどチェコに行くとのこと。珍しいこともあるものだ。

反省

前提レベルの明確化

前述のように、参加者は全員低温調理について名前くらいは知っていて、3割くらいはAnovaを持っていて、全員がいつか手を出してみたいと思っている、くらいのことを思っていたのだが、完全に誤りだった。(来て中身も見ずに買っていってくださったお客さんはこういう人だったのだろうと思う)。このことをなんとかしてポスターとかお品書きで明確化しておいた方がよかったなと思った(どうやって?というのはあるが)。

とは言うものの、低温調理とはなにか、どのようなメリットがあるのか、どのように行うのか、については序盤で1章割いて10000字くらい書いたので、なにもわからなくても買って読めばわかると思うよ、というのも正直なところである。言わなかったけど。

情報量が皆無と評判だったポスター

内容の明確化

料理の本じゃないんですね、調理器の本なんですね、といったこともよく聞かれた。冷製に考えると、ポスターにも本にも料理の写真など1枚も載せていなかった。料理の本ではなく鍋の本です、性能の測定方法とか、温度計の選定とか、温度制御に関する本です、というのをもっとちゃんと言っておいた方が良かったのかもしれない。

私は調理器を自作するということに何の疑問も持たなかったのだが、そもそもなんで調理器を自作するの?みたいなことをけっこう聞かれて、作れそうな欲しいものがあったら作るでしょう、カワイイだって作れるんだから低温調理器が作れないわけがない、などと答えていたのだが、この辺のモチベーションが根本から一部の来場者とずれているっぽい。なんでそれをしたの?というストーリーを端的に提示した方がよかった

内容としては入門的なことが大半のつもりだったのだが、パラパラと内容をご覧になって、難しいですね、と去っていかれる方も多く、雰囲気だけ論文っぽく堅く書くのも考え物だと思った。でもそういうのがすきなんだよなあ。

FAQ

表紙の写真と低温調理器の関係は

ない。技術系同人誌が軒並み中身と無関係なかわいい女の子の絵が表紙になってるのとおなじ。

何の環境に何の言語で実装したの?

結論としてはRaspberryPi上でPythonで書いたのだけど、そういうレイヤの内容よりはもう一段抽象的な話をメインにしたので、「私はRasPiにPythonで書きましたが、好きなデバイスに好きな言語で実装できますよ」と答えていたし、本にもそう書いた。この辺もピンと来ない人にはピンと来ないようなので、入門書と言うからには対象プラットフォームや言語を明確にしておいた方がよかったなという感じはある。でもそんなもん好きな言語でやればよくない?コードは大した量じゃないし。

買う側として

イカれた本をたくさん買えたので本当によかった。

 

次回があるなら

またなんか書いて参加したい、一般列に並ぶのよりは3ヶ月苦しんで60ページの本を書く方がよいとおもう(誤謬)。

ネタ案:

  • 低温調理レシピ集
  • なにかデバイスを制御する(コンベクションオーブンとかどうかな)
  • つらいプロキシの内側でソフトウェア開発環境をいかにオンプレで実現するかという話
  • EXIFのはなし

Notes:

  1. 客が持っている100円玉の枚数は0から4枚の間で、その確率が等しいとすると、店がお釣りを出すパターンと100円玉を受け取るパターンの期待値の和が0になるはずなので、店が得る100円玉の枚数は0に収束していく、というもの
  2. 7枚の100円玉を数えたあと一瞬で箱に放り込めるし、日本人はトレーがあるとそこにお金を置く習性がある

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